続・自転車旅行(スペイン・ポルトガル編)5-5

1990年8月13日

昼過ぎ、エドワルドと一緒にリスボンの陸運局へ行った。自転車の売買にまでいちいち陸運局での手続きが必要で書類を山のように書かされ、いい加減アホらしくなった。

ポルトガルの役所仕事は社会主義時代の官僚主義の伝統を忠実に守っている。役人は無能な上に威張っているだけ、自分達の体裁を保ち、権力を濫用し、責任逃れに汲々としている。いない方がマシなのではないのかと思うような輩が横行している。

という訳で手続きは初めから難行したが、喰い下がって頑張ってやっと2時間後に終わった。自転車が僕の物かどうか証明する書類が無いからダメだというのが役所の言い分だった。いい加減頭に来たので、僕はマドリッドで自転車を買った時の領収証とパスポートを見せて、英語でガンガンまくし立ててやった。僕が面倒な相手と思ったらしく、役人の方が折れたという次第だった。そうやって、やっとの事で自転車はエドワルドの物となった。

その夜、エドワルドは夕食に招待してくれた。

ジンバブエから来たサバァとアンゴラ人のエドガーは黒人で体が大きい。他にドイツから来た二人連れの若い女性のキャンパー、それに僕と文ちゃん、エドワルドがテーブルを囲んだ。サングリアとビールで乾杯。料理はエドワルドの作ったサラダとポルコ(豚肉)の煮込み、エドガーの作ったトマト、ツナ、卵、オニオンの卵とじ、ボイルドライス、スパゲッティー、それに文ちゃんの作ったスイカのカレーとチャパティ、他にフルーツが山盛りだった。

飲み、食べ、話し、唄い、ギターを弾いて楽しいパーティーだった。サバァは明日からオランダ旅行に出発する。二人のドイツ娘もやはり明日出発だ。

夜が更けるにつれて肌寒くなり、セーターを着た。木の枝に吊るしたキャンドルスタンドに風が強く吹き込み、灯りが消え、僕はテントに帰り眠った。

cycleNext5-5


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

Current day month ye@r *