アフリカの旅 6

1998年5月25日

近所のガキが時々ホテルのロビーに遊びに来る。アンの顔見知りの人の子供らだ。

中学生くらいのガキが私に「空手出来るか?」と聞いた。私は甘く見られていると思った時は、連中の目の前でレンガを割ってみせる。これはイスタンブールでブラブラしていた若い頃に、日本人の空手をやる旅行者から教わったものだ。ちょっとしたコツを知り、思い切って(怖がらないで)気合でレンガにチョップを叩き込めば割れる。もちろん、コツ(種明かし)は彼等には秘密だ。私は自分の実の安全の為という事もあって、少年を裏に連れて行き、割って見せた。少年はそれを見て、ミラクル!ミラクル!と目が飛び出さんばかりに驚いていた。

この噂はすぐに広まり、近所の若僧やガキが集まってきた。もう一度、連中の前で割って見せた。自分でも大人気ないと恥じ入ったが、これは一大センセーションを巻き起こした。それからは私が歩くと、皆が尊敬のまなざしで私を見た。ソーダを奢ってくれる者もいた。彼等は、未知のパワーというものに対しては尊敬の念を抱くのである。その後は、近所であればどこのバーに入っても茶店に入っても握手を求められた。

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アンも私のレンガ割りを見てびっくりしていた。
「少しあなたが怖くなった」と言った。
私は、「身を守る時しか使わないから心配しなくていいよ」と答えておいた。
アンとジョイは「男ってみんな乱暴ね」と言って笑った。

 


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