アフリカの旅 12-2

午後の2時に中央郵便局に行き、日本の我が家に電話した。

世の中便利になった。係の人に電話番号と国名、掛ける時間(3分と5分と10分、それ以上もある)、自分の名前を紙に書いて出す。繋がる前に、局の中にある特別なガラス張りの電話ボックスに入るようにと言われる。繋がると係員が受話器を取るようにと合図してくれる。日本まで相当な距離だが、通信衛星のせいではっきり聞こえる。終わったら係の窓口で料金を払う。大体5分間で1500シリング(3000円)位だ。人々は珍しいらしく、私を見ている。

とにかく、ヨーロッパは腐る程日本人旅行者がいるが、アフリカは非常に少ない。それと、大半の日本人旅行者はサファリに行くから、こんな所を一人でブラブラしてる者はいない。日本人を見れるのはナイロビの高級ホテルと、自然公園の中にある一泊2万円以上もするロッジ、あとはサファリ用に仕立てられたジープやトラックの中しかない。

という訳で、私は人々に珍しがられるのだ。ここの人達がカバや象やキリンを一生見ないで終わるように、日本人を見ずに一生を終わっても何の不思議もない。それは我々がケニヤ人をこの目で直接見る事無く一生を終わるに等しい。もっとも、等しいと言うのは間違っている。私達の方が余裕があって動けるのだから、チャンスは我々の方が沢山持っていると言えよう。

アフリカは人類の発生した地だと聞いたことがある。そしてまた、人類を絶滅させるかもしれないエイズの発生地でもある。人類がアフリカから生まれ、アフリカによって死ぬとしたら、アフリカとは私達にとって何であろうか?

アフリカ人の大半はキリンやシマウマや象やサイを見ないで死ぬと言ったら驚くかも知れぬが、それも現実だ。サファリは1回のツアーで3~10万円くらいは楽にかかる。そんな金を払えるアフリカ人は、ごく一部の金持ちでしかない。ライオンを狩るマサイなんて、ほんのごく限られた少数者でしかない。

アフリカに来て、私はアフリカに関する知識とか認識が皆無に等しいのを知って恥ずかしく思っている。

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