マジャールの残影 2-3

起きた頃は夕方で、空腹を覚えた。とりあえず二人で町へ出た。

オペラ座界隈は、東京でいうなれば銀座みたいなものだ。私達のホテルのある場所は、差し詰め銀座の裏通りに当たる。レストランやカフェはいたる所にあるが、食料品店は少ない。それでも夕食用のパンとサラミソーセージ、チーズ、ビール、ワイン、オリーブ、オレンジなどを探し出して手に入れた。

帰りしなに、カフェテリアに入ってエスプレッソのウインナーコーヒーを飲んでケーキを食べた。ウインナーコーヒーが25シリング(250円)。ケーキもそれくらいだ。

カフェテリアはどこにもあって、パン屋とかお菓子屋さんを兼ねている。だんだん物価が分かってきた。日本と大差ない。

カフェは専門店で、どこでもテーブルに白いクロス、贅沢でシックなインテリア、白いワイシャツに黒のタイ、或いは白い上着のボーイがいて洒落た感じ。新聞なども置いてあり、ワインやビールも飲める。ケーキも色々な種類のがガラスケースの中に並べられ、自分の好きなものを指させばボーイが運んでくれる。

店内に入ったらまず空いている席に座る。ボーイが来たら注文する。言葉が分からなくても大丈夫だ。コーヒー1杯なら指を1本立ててコーヒーと言えば通じる。紅茶の場合はテーと言えば良い。

それが済んだら、ケーキの置いてあるガラスケースの所に行って物色する。欲しいケーキをボーイか店の人に指で示せば、飲み物と一緒にテーブルに運んで来てくれる。後はテーブルに戻って、ボーイが運んでくるのを待っていれば良い。

私は、ウィーンのカフェでコーヒーを飲むのが一番好きだ。他の国でもコーヒーくらいはどこでも飲めるが、ウィーンのカフェ程に落ち着いた、しかも寛げる所は少ないと思う。

私の言うカフェは、あくまでも土地っ子の利用している店で、観光客の出入りするような店ではない。

カフェは高級な感じだが、それほど高くはない。ステファン教会近くのウィーン子の間で有名なカフェでコーヒーが35シリング(350円)位で飲めた。チップは支払額の10パーセント位が常識。あまりチップをはずむのも嫌味だ。身分相応で良いのである。要は礼を失しない程度をわきまえるという事だろう。

hungary2-3


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

Current day month ye@r *