私の旅

病気をし、妻に先立たれ、苦しみと悲しみと悩みのうちに3年の月日が流れた。
そして、私の考えに少し変化が表れた。
旅日記を、インターネットを通じて公開しようと考えたのは、つい最近の事である。私の旅日記を若い人が読んだら、人生の参考になるんではなかろうかと考えた。
そんな事は今まで考えてみたこともなかった。なぜなら、私は今までずっと自分が若い人だと思ってきたからだ。
私の人生の大半は、旅が目的の人生だった。
私の残した旅の日記や絵や写真が、後世の人達に少しでも役立てればと思った。
それは思い上がり、余計なお世話かもしれない。しかし、何人かの人は私の残した旅日記や絵から、何かを受け取るだろう。それでいいと今は思える。
私はこれらの旅日記やスケッチ、写真を、「これだけは旅先から持ち帰る、他のものは盗まれても良い」という思いでアフリカや南米、アジアやヨーロッパ、世界の果てから、旅の困難を押して持ち帰った。
それらをそのままお蔵にしてしまうのは、単なる自己満足でしかないように最近思うようになった。

マスター 栗岩英彦