自転車旅行(スペイン・ポルトガル編)5-10

1990年4月17日

無事夜が明けて、あたりが明るくなった。こういう場所は、不安のため良く眠れないので、夜が明けると急に眠くなった。遅くに起きて朝飯。

テントをたたんで、再び出発。まるで、隠れ家からこっそり出て行く感じだ。

国道へ行くまでの間、昨日と同じ場所に、女が何人か立って客を待っていた。何の事はない、この田舎道はなんと売春街道だった。

アルメイダの街は、別に美しくもない、高層ビルの多い所であった。ポリスに道を教えてもらい、船着場にたどり着いた。対岸の街が、海の上に美しい姿を見せていた。実に、美しいとしか言いようがない。それがリスボンであった。

20分位でリスボンの港に上陸した。おびただしい数の車、人間、建物、モニュメントに圧倒された。西も東も分からぬまま、僕と妻は船着場でしばらくポカンとしていた。

さて、ドースル?ガイドブックはおろか、地図も持ってない。ポルトガル・リスボンに関する情報は、何も持っていなかった。とにかく、近くのバルに潜り込んでコーヒーを飲んだ。こういう時には、気持ちを静め、混乱した精神状態を立て直す事が必要だ。バルで、コーヒーやワインを飲むのが一番良い。考えてみると、ここは大きな船着場だし、電車のターミナルが目の前にある。という事は、この周辺には宿があるという事ではないか。

果たして、表通りから裏通りに入って行くと、ペンサーオ(ペンション)や、レジデンシア(下宿)等が、いくらでもあった。その中の安そうな所を物色して歩く。

2軒断られたが、3軒目はOK。値段も一泊、二人で1500エスクード(1500円)と安い。マドリッドの半分の値段だ。部屋は窓なしだが、広さも充分あり、清潔で調度も綺麗だった。ベッド、タンス2つ、イス、ベッドテーブル2つが付いている。おばあさんも親切で感じが良かった。シャワールームは共同だが、やはり清潔で綺麗。広くゆったりと作られており、シャワーはいくらでも熱い湯が出るので、いう事はなかった。熱いシャワーを浴び、やっとさっぱりした。

その後、宿の外をぶらつき、近くの波止場を散歩した。リスボンでも、ここは最高にムードの良い所だった。

その後宿に帰り、部屋で夕食を料理して食べた。キャンプ道具があるから助かる。メルカードで食料品を買って来て、キャンピングガスとコッフェルで炊事すれば、金もかからず好きな物を食べられる。

久しぶりにフカフカのベッド。とても眠れない。妻も僕も、床の上にスリーピングバッグを敷いて眠った。硬い床の上の方がよく眠れるように、体が順応してしまっている。いつも戸外で暮らしていたせいか、部屋に長くいるとイライラしてどうにもならない。野外生活は自由だから、シティーの生活はとても窮屈に感じる。しかし、シティー生活の経験も長いためか、すぐに順応してしまう。

cycle5-10 リスボン


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