続・自転車旅行(スペイン・ポルトガル編)4-1

1990年7月30日(晴れ)

朝9時頃起き、20日ぶりにテントを畳んだ。サイドバッグに荷物をパッキングしたり、シャワーを浴びたり食事したりで時間がかかり、モンサントを出発したのは午後2時だった。

河岸まで一気に下った。久しぶりの走行は気持ちいい。テージョ河の岸沿いにカシカイシに向かった。河の中で汽船がゆっくり上ってゆく。しばらく走ると、青い海が見えてきた。

その後ビーチに沿って走った。サーファーが波の上を矢のように滑ってゆくのを横目にペダルを漕ぐ。片側2車線の直線だが交通量が多く、サイクリングロードも無いので走りにくい。

自転車から降りると、ドッと汗が噴き出る。真夏のポルトガルの陽射しは強烈だ。沖合をヨットが滑ってゆく。道端のカフェテラスでは、人々が海を見ながらパラソルの下でくつろいでいた。

カシカイシに4時前に着いた。お巡りさんに、ビシカイシに行く道を聞いたが分からなかった。少し走ってガソリンスタンドで道を訊ねたが駄目だ。また少し走って行くとバスが道端に停まっていたので、運転手に聞くと「ビシカイシではなくてビシカイアだろう。そこならまっすぐ行って、山に突き当たったら左手に行けば良い」と教えてくれた。

ビシカイシという地名はS教授から聞いていた。S教授は間違って覚えていたらしかった。今夜はビシカイアに住むT牧師の家に泊めてもらうつもりなので、辿り着けないと困る。

ぐんぐん登ってゆく程に風は強くなり、ついに烈風になった。とても乗ってられぬので、自転車を降りて押した。

途中、マルベイラという部落のメルカードでメロンとパンとチョリーソ、ビノを買った。

再び自転車を押して夕方、ついにビシカイアに辿り着いた。前に一度タクシーで来た事があったので、T牧師の家はすぐに分かった。ブザーを押したが返事がない。玄関の戸口に砂ぼこりが積っていた。バカンスでいないのかもしれない。風が強く、吹き飛ばされそうだ。

しばらく待ってると、夫人が帰って来た。彼女はアメリカ人である。彼女は気さくな態度で我々を温かく迎えてくれ、コーヒーをごちそうしてくれた。牧師は今、仕事で日本へ行っており、8月の半ばに帰ってくるとの事だった。夜、カレーを作って一緒に食事をした。旅の事、人生、神について遅くまで話した。玄関脇のガレージを改造した部屋をくれたので、そこで泥の如く眠った。

夜半、強い風の音に夢破られ、その後目が冴えて朝までボーとしていた。新約聖書を少し読んだ。聖書も、暇な時読むには面白いと思った。

cycleNext4-1


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