続・自転車旅行(スペイン・ポルトガル編)4-7

1990年8月5日(日曜日)

いつものようにキャンプ場内のバルで、コーヒーとパンで朝食。パンはキャンプ場内のスーパーで売っている。パンはサンドイッチ用の丸いパンが1個7円。しかし、最近9円に値上がりした。いずこも同じ値上げで、ポルトガル人も音を上げている。5年くらい前は3円だったという。

ポルトガル人の収入は月5~7万円くらいだと聞く。いくら物価が安いといっても、それは物価の高い国から見た話で、ポルトガル人にしてみれば生活は決して楽ではない。失業者も多く、海外へ出稼ぎに行く者も多い。この国で良い思いをしているのは、上流階級だけだろう。しかし、資本及び人材が外へ流出しているのもこの国を苦しくしている要因の一つだ。優秀な医者はフランスやアメリカに行ってしまい、ポルトガルにはろくな医者がいないから手術などは日本でやった方が安心だという話を、ここに長く住んでいる日本人の口から聞いた。

ビーチに下りて泳いだ。地形の関係で霧が発生しやすく、今日もビーチは霧に包まれ、とてもファンタジックな感じだ。人のまばらなビーチは静かで、僕は気に入っている。小さなバルが一軒きりあるだけでうるさくない。波はサーフィン向きで、水泳には適してない。子供の頃を千葉の海岸で過ごしたから、大波と戯れるのは慣れているし、面白い。サーファーに交じってボディーサーフィンを楽しんだ。

キャンプ場に戻ってシャワーを浴び、熱いスープを食べて体を温めてから昼寝した。本を読みたいが何も無い。これはとても辛い。読むものが無いから、書くしかない。日記、手紙、エッセイ、手当たり次第に書いている。しかしそれも暗くなるまでの話。電気がないからロウソクの灯りを使用するが、限界がある。そのうち昼間の疲れで眠くなった。

夜露がキャンプサイトを包み込み、木枝から落ちる水滴がテントに当たって雨のような音を立てていた。

cycleNext4-7


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