中国・シルクロードの旅 3

china31989年5月15日

馬鹿でかい魚の頭、ピチピチと籠の中で跳ねる海老、竹で編んだ籠から首を出してガーガーと喚くアヒルども、水槽の中で泳ぎまわる得体の知れない魚たち、塩漬けの卵。路上には果物、野菜、魚介類、乾物、漬物、焼肉。

ありとあらゆる夥しい食物が所狭しと並べられ、それらの間に客や売り手がぎっしりとひしめきあっている。

九龍のバザールは朝から晩まで人通りが絶えず、汚れきった建物と屋台と道路には、食物とカスと人間の発散する臭いがむんむんと立ち込めている。

大魚は生きたまま俎板の上でぶった切られ、血に染まった肉片がヒクヒクと動き続ける。法螺貝のような大きな貝が路上で叩き割られる。大ハンマーでレンガでも砕くような音が響く。肉屋の床の上には、真っ赤な牛の生首が形相もすさまじく宙をにらんでいる。

そこいら中にある食堂や蕎麦屋には人が入りきれず、路上に椅子、テーブルを持ち出して仲間と喋りながらせっせと箸を口へ運んでる。人々は陽気に飲み、かつ喰らい、明日の事なんかあんまり心配してないという風だ。

 

とにかく香港人の食べ物に対する情熱は異常なくらいで、食えるものなら何でも材料にするし、手間暇を惜しまず料理している。1億総食道楽というかんじで、食堂や市場には常に人が溢れており、美味いものを食べる為には彼等は金を惜しまない。

正にここはエピキュリアンの街なのだ。


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