旅の記録 印度編 11-2

india11-2旅行の場合(もちろんアウトドアーも含めて)現地の状況というものを把握している事も大切だ。ある夏の終わり、僕が北海道を旅していた時の事だ。

大沼公園の銚子口のキャンプ場でのことである。僕はオートバイから荷を降ろし、テントを張ってキャンピングしていた。

昼頃、2人のバックパッカーが山のようなバックパックを背負ってやってきて、隣にテントを張った。テントを張るのに30分もかかっていた。

コールマンのストーブに彼らは普通のガソリンを使用したので、すぐにカーボンがつまってしまい役に立たなかったようだ。僕はニードルが上下するシンプルな箱型のプリムスのガソリンコンロを使用している、これはオートバイのガソリンをそのまま使用しても何の問題もないので、ホワイトガソリンを持ち歩く必要もない。

彼らは諦めて、その辺で枯れ枝を集めて焚き火で料理を始めた。しかし気が少し湿っていたので、上手く火がつけられなかった。見るに見かねて火をつけてやった。要領さえ心得ていれば、土砂降りの雨の中で薪を拾い集めて火を起こす事は可能である。しかしそれが出来ればキャンパーとして一人前だと思う。

夕暮れが湖に迫り、絵のように美しかった。しかしやぶ蚊が出てきて刺すので、僕は蚊取り線香に火をつけた。しばらくして、隣の2人組みが泣きついてきた。彼らは蚊取り線香を忘れたのだ。山のような2人の荷の中に蚊取り線香がなかった。私は蚊取り線香を分けてあげ、それでもやぶ蚊が逃げないなら薪に青いエゾ松の葉を投げ込んで煙で追い払う事を教えた。

彼らのバックの中身、一体どんなガラクタが詰め込まれているのか僕は気になった。見ていると、面白い物が魔法のごとく次から次へと出てきた。

初めに、なんとドライヤーが飛び出してきた。次にとランク入りのクッキングセット。このトランクは木製で、モーターミシンのケースくらいの大きさがあった。そのセットの中には、なんと泡立て器(ホイッパー、ケーキなど作る時かき混ぜるのに使う)まで入っていて、僕はずっこけてしまった。

その次には男性用の化粧セット一式を詰めた鞄。それから、手提げ金庫くらいの救急箱が出てきた。僕は弁当箱くらいのケースに必要なものを収めている。

そのほかに、明るい所で眠る為のアイマスク、テントの中を掃除する為のほうきとちりとりのセット、特大のラジカセと多くのテープ。刃こぼれが恐ろしくて使えない、数万円もする一流ブランドのナイフ。夥しい量の衣類。その中には一流ブランドの高価な肌着が目立っていたが、雨に濡れた時に身を守る純毛のセーターやラクダのズボン下は見当たらなかった。

この2人は山のような荷を持っていたが、どれもこれもあまり役に立たないような物ばかり詰め込んでいたのだった。

必要な物を持ち、必要でない物を持たない。これが鉄則だが、それは経験を積まないと本当には分からない。と言うより、痩せ我慢大会になってしまうものだ。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

Current day month ye@r *