タスマニア旅日記(自転車旅行) 28

au282002年3月22日 晴れ キリカンキ→エミタ

キリカンキが今度の旅のターニング・ポイントとなった。

これより北のノースウエスト・リバーに行くのは、止めた。そこに行くためには往復、最低2日はかかる。それでは3/27日の出航日までにレディ・バロンにもどれそうもない。また今度にしよう。ウエストリバーのサーモン釣と牡蠣獲りはあきらめた。残念!

日本に帰るとなったら足どりも軽くなった。

今日の目的地エミタまで30km、オフロードもちろん途中に店などないし、人間もほとんど住んでない。エミタにも水は無いので2Lの飲料水を積んだ。

7時半に起き、クラッカーとチーズとコーヒーで食事をすませた。パッキングして9時に出発。

来る時とちがって、空は青く、風は無く、走りやすかった。倍くらいのペースで進み、お昼にはエミタのキャンプ地に着いてしまった。ここも無人のキャンプ地で、私の他には誰もいない。

石コロで竈を築き、たき火で昼飯を料理した。ジャガイモとタマネギをヒマワリ油を使ってフライパンでよく炒めタイカレーのペーストを加え、スパゲティを小さく折って入れた。スパゲティのタイカレーとでも言ったらよいのか……よく飽きもせず食べている。

でも、これだと腹の調子も良いし、胸焼けしない。インスタントラーメンやどこでも売ってるフィッシュ&チップスはどうも胸やけして具合いが悪くなるので食べるのを止めた。

今日は来る途中で自転車がおかしくなり修理した。

前輪のあたりで突然、異音が発生。止めて調べたら、バッグを支えているステーの取り付けビスが無くなっていた。こんな時のために持って来たスペアのビスを取付けて直した。他のビスのゆるみ、ナット類のゆるみもチェックした。後輪のタイヤに空気をポンプで入れて空気圧を平常にもどした。これで少し走行が楽になった。

19km先のホワイトマークに行く時間は充分あるが、明日の走行を考えてやめた。足、膝、お尻に無理をさせないためだ。

荷物の重量は水と食糧、炊事用具、キャンプ用具、釣具、スケッチ用具などで50㎏近い。私の見る限り、他にこんなに荷物を積んで走ってるサイクリストはいない。だいたい私の半分くらいだ。旅の仕方が違うのだからしょうがない。炊事用具や食糧を持たず、外食だけとゆうサイクリストも多い。この方法なら重量は半分になる。ホテル利用ならその半分でO.Kだ。

私の荷物の半分は食糧、水、炊事道具なのだから。

私はレディ・バロンで大きなフライパンを買ってしまった。たき火料理では柄の長い、熱に強いフライパンはネセサリーだ。おかげで料理が楽しくなった。

小さなコッフェルだけでは正直言ってうまいキャンプ料理は出来ない。たき火でフライパンを使って作るベーコン&ポテトのフライ、豆とポークのチリソース煮込みは格別にうまい。ガスレンジではうまく出来ない。食いしんぼだから、荷物が多いのだ。

夕方、岩の上から釣りをした。サングラスをしてないと目をやられるくらい陽ざしは強烈だ。岩に付いてるトコブシを餌にした。面白いくらい釣れる。

20cmくらいのブダイのような魚(パイロットフィッシュ)で鱗が大きい。何匹か釣って、岩の上で頭と尾を切り落とし、鱗を外し開きにして海水で洗ってキャンプ地に持ち帰った。

さっそく、火を起し、たき火の上にフライパンをのせ、オリーブ油をたっぷり使ってフライにした。フライドポテトも作った。けっこういける。一本だけ残しておいた貴重なビールの栓をぬいて、一日?の走行を祝った。

南米とかアフリカだと武器なしで人里はなれた山の中や深い森の中で、一人でキャンプするのは恐いものだ。でもなぜかタスマニアでは恐くない。なぜかと考えてみた。

一つは危害を加えそうな動物がいない事だ。人間もだが。タイガースネークと呼ばれる毒蛇がいるが、キャンプ地にウロウロしてるわけじゃない。藪の中にでも入ってかねば大丈夫だ。沖縄だってハブがそこいら中にいるわけじゃない。気をつけてれば大丈夫だ。

しかし、もっと大きな原因があるような気が私はする。妖怪だのゾンビだの死霊とは無縁な世界に居るような気がするためではないかと思う。淋しくはあるが、深い森の中で一人きりでキャンプしていても、ほとんど恐ろしいとゆう感情はない。

それらが存在するためには人間と自然の関りが非科学的で何らかの宗教性、少なくともアニミズムは必要だろう。しかし、ここにはそうゆうものが感じられない。アボリジニ達は、アニミズムを通して、夜の闇に対し、何らかの恐怖や畏怖の感覚を抱いていたに違いない。

私が、ここの自然に非常な違和感を抱くのもそのせいかもしれない。

美意識とは何なのか?人々は美しいと言う。しかし私は絵を描く気持ちが湧いてこない。人間と自然が絶縁された世界と感じてしまう。もちろん、それは私が日本とゆう風土に生まれ育ったからに違いない。

時間はたくさんあるはずなのに、対訳本「ハイジ」はけっきょく一ページも読んでない。数冊の本と辞書はけっきょくキャンプ中は荷物になっただけだった。荷を軽くするためには本は持たない事か?私の場合、ノートに書く事とスケッチブックに描く事がほとんどだから、けっきょく本を読む暇はないのだ。

シュノーケルと水中眼鏡も一回使用しただけ。海水が意外と冷たいせいだ。釣りの道具も、けっきょくルアーはほとんど役に立たなかった。私の場合、食事用に魚を釣る必要があるので確実に釣れる餌釣りに終わった。

タバコはオーストラリアではやたらに高い、そしてまずい。グロサリーとかスーパーのレジの所でタバコを買えるが、最初はタバコとわからなかった。まるでジョンソンの綿棒の箱と同じで、デザインも薬かなにかとまちがえてしまうようなものである。タバコは日本から持ってきた方がいい。

フイルム、電池なども日本の方がずっと安く売ってる。しかし電話は非常に安い。ニュースエージェンシー(新聞屋)でカードを売ってる。


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