マジャールの残影 57

1997年6月16日 月曜日 曇り、時に雨

昨夜は泥のように眠った。眠る前にフミコに指圧してもらってからよく眠れた。朝一度起きたがまた眠り、昼頃に起きた。

私が眠ってる間に母は街へ買い物に行き、台所でコトコトと昼ご飯を作っているらしかった。安心して眠れたのは何十日ぶりであろうか。

続きを読む »

マジャールの残影 56

1997年6月15日 日曜日

今、アエロフロート機は日本海の上空1万キロを飛んでいる。ウィーン時間で夜中の3時頃だ。私の時計はモスクワ時間で朝の5時を示している。

昨夜は一晩中明るくて、座席の横の窓を閉じて寝なければならなかった。今も外は明るいまんまだ。夜と昼は地球の回転によって起きるのだという事がよく分かった。

続きを読む »

マジャールの残影 55

1997年6月14日 晴れ 帰国

朝7時頃に目が覚めた。よく眠れたので体調はまあまあだ。安心して胸を撫で下ろす。

ペンションの近くで、スケッチに恰好の場所を昨夜帰る時に見つけていたので、ボールペンとノートとカメラを持って、一人ですぐに出かけた。フミコはまだベッドの中だ。

続きを読む »

マジャールの残影 54-2

トニが今夜のオペラのチケットを買ってくれていたので、疲れていたが、夕方、タクシーでフォルクス・オーパーに行った。

すでにオペラ座の前には、紳士淑女がたくさん集まっていた。こちらはTシャツにコットンのズボン、それにベレー帽というスタイルで、入口でつまみ出されるかと思ったが、タキシードの係員はなかなか親切であった。

続きを読む »

マジャールの残影 54-1

1997年6月13日 金曜日

午前10時に、ペンション近くのマクドナルドの前で拝崎君の車を待つ。昨日、ドライブに連れてってやると言うのでOKしたのだ。

彼を待つ間、私は電車の停車場の風景をノートにボールペンでスケッチした。途中で彼が来たので、走る車の助手席でペンを走らせて仕上げた。

続きを読む »

マジャールの残影 53-2

帰りしなに、美味しいアイスクリーム屋に行こうという事になった。

アイスクリーム屋まで来たが路上はどこも車で一杯で、駐車するスペースを探して走り回った。やっと見つけたと思ったら、若者の車に先を越された。そのやり方があまりにえげつないので、頭にきた。

続きを読む »

マジャールの残影 52

1997年6月11日 晴れ

昨夜はぐっすりと眠れ、朝食の時間が10時で終わるので、慌てて着替えて8階の食堂へ行った。泊り客が三々五々お茶屋朝食を楽しんでいた。

眠い目をこすりながら、フミコと食事した。宿代には朝食代も入っているので、私は大いに食べ、フミコに笑われる。

続きを読む »

マジャールの残影 51

1997年6月10日

結局、X線防御袋(鉛の袋。フィルムが空港などでの金属探知機の発するX線で観光するのを防ぐ)はブダペストでは手に入らぬまま、ウィーンへ行く事になった。

デアークの地下道で、2人のミュージシャンが素晴らしい演奏をやっていたので、足を止めてしばらく聴いた。

続きを読む »

マジャールの残影 50-2

夜8時ごろ、最近見つけたマルギット橋へ行く途中にある(裏通り)レストランに2人で行った。

フミコが見つけたレストランで、なかなか素敵な店だった。非常に個性的で、こじんまりとしたおしゃれなカフェだ。

店の中にはキャンドルが灯り、ピアノ弾きが上手にピアノを弾いていた。曲は昔のダンスミュージック(アメリカ)とか、古き良き時代のものが中心で、なかなか聴かせるものがあった。

続きを読む »

マジャールの残影 48

1997年6月7日 土曜日

午前中に、フミコとこのあいだ買い物をした画材店へ、スケッチブックと絵筆を買いに行った。残念ながら閉まっていた。

土日ばかりでなく、日によっては2時までなんていう事もあるので、日本みたいな訳にはいかない。日本はつくづく便利な国であると思う。その分、忙しい訳であるが…。

続きを読む »

マジャールの残影 46-3

私とフミコはぶらぶらと歩いて行った。

カフェやレストランの前にはイスとテーブルが並び、人々が食事や、1杯のコーヒーやビールやワインを楽しんでいた。それらの間をすり抜けてバーチィ通りをニューガティからエリジャベートへと向かう。

続きを読む »

マジャールの残影 46-2

私は、バリからロンボク島へ行った時には、ますますそのプリミティブなシンプルライフというものに心を打たれた。

彼らが荷馬車に乗って村から街へ買い物に行く間に、私達はジェット機でパリからニューヨークへ行く事が出来る。しかし、「出来る」、ただそれだけの事だ。

私達の生活が文明の頂点にある今、果たして幸せなのかどうか、私は考えざるを得なかった。

続きを読む »

マジャールの残影 46-1

1997年6月4日 水曜日 晴れ 暖かい

朝の5時半に目が覚め、起きてしまう。

薬を飲んでいるが、かえって気分が悪くなるようなので、飲む量を半分にした。朝のうちは調子いいが、午後からは疲れる。用心して、外出してもあまり長い距離を歩かないようにしている。

続きを読む »

マジャールの残影 45-2

絵を描き上げたので、フミコと午後2時過ぎに近くのトルコ料理店に行った。

最近見つけた目立たない店。横町にあり、観光客も来ないし値段も安く、店はのんびりとした感じで気持ちが休まる。無口なずんぐりとしたオーナーはおとなしい人で、誠実な感じの男だった。日本人だと言ったら驚いていた。なんでか?

続きを読む »